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2016年3月31日 (木)

入院生活、終わる

いろいろな人に心配してもらっていた七海の手術。
脊柱側弯症の手術@神戸医療センター が無事に終わり、本日めでたく退院となりました。

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upwardright 「退院しま~す。みなさん、たくさんの励ましを、ありがとうございました。」(手術後、ビミョーに首が傾いたまま・・・)

執刀していただいたドクター、世話をしてくれた看護師さんたち、そして心配してくれたみなさんに、心から感謝したいと思います。

3月15日から入院したので、ちょうど半月の入院生活となりました。

3月16日(水)、午前9時から午後5時までという8時間にも及ぶ大手術でしたが、執刀医も大満足の出来だったようです。手術は結局、一番軽度の矯正をかけるもので、「90度」という弯曲が「45度」に改善した程度で、背骨がまっすぐになったわけではありませんが、現在の処方としてはベストなもののようです。骨をまっすぐにするために入れたチタンの金属棒は生涯七海の体に残るそうで、「あー、七海が死んで焼かれたら、その金属棒が出てくるんだろうなぁ」と思ったことでした。

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upwardright 手術直後はICUで一泊。泣き疲れて眠る七海

術後の経過は順調で、きっちり2週間後の30日(水)に抜糸、翌日の31日、退院となったのでありました。

と、表面上は、まったく問題のないスムーズな手術の経過でありましたが、それに付き添う付添人の2週間は、なかなか過酷なものでありました。いや、「過酷」などという言葉を使うのがそもそも大げさすぎるのでしょうが、忍耐力、適応力が試される2週間であり、それらがまだまだ足りない、ということを認識する入院生活でありました。

「病院はホテルではない」 ー まず初めに認識し、適応を迫られた事実です。

って、あたりまえじゃんっ! とツッコミたいところですが、「外泊する=ホテルに泊まる」 という、体に染み付いた無意識の認識をあらため、適応しなければなりませんでした。

そう、病院はホテルではないのです。入院患者のための看護サービスはあっても、付添人のためのサービスはありません。せめて個室にでも入れたら、多少は 「ホテル生活」 に近い入院生活を送ることができたのでしょうが、個室希望者が多く「空き待ち」状態。ようやく 「個室空きましたけど、どうされます?」 と聞かれたのが退院5日前で、「いや、もういいです」状態でした。

幸い、付き添い用のベッドの質の向上については、入院前から対策を講じ、キャンプ用のエアーマットを購入し、さらにY田さんからのアドバイスに従って、大き目の段ボールを2枚購入してエアーマットの下に敷き、腰の部分が沈み込むのを防止し、羽根布団と枕も持ち込み、耳栓・アイマスク完備で、万全の睡眠環境を整えました。

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upwardright 4人部屋の一画。起床したら、布団、エアーマットをたたみ、折り畳みベッドを半分にたたんでおく。それがいちいち面倒でした。


しかし、結局、私の睡眠は、手術という大きなインパクトを受けて精神的に後退し、多少「おかしく」なっていた七海の、夜中2,3時間おきに繰り返される「ママ、ママ! 起きて!」という呼び掛けに遮られ続け、最後の日まで「安眠」は得られなかったのでありました。

うーん、この事態は 「病院はホテルではない」 こととは、直接関係ありませんね。手術によってもたらされた七海の中の異変が引き起こした事態でしたが、この事態に適応するのに一番、忍耐力と適応力が必要でした。

そして、さらに忍耐力と適応力を要したのは、「自分のやりたいことを、やりたい時にするという自由」 を放棄する、ということだったでしょうか。

「さぁ、本でも読もみましょう」と思っていると、看護師さんがきて何やら説明。本読み中断。 「やれやれ、コーヒーでもいれよ」と思うと、ドクターがきて傷口の確認。コーヒー我慢。 「さぁ、メールチェックしよう」とパソコンをあけると、リハビリの先生が七海の歩く様子を確認に来る。パソコン・スリープ。 夕食をレンジでチンして、さぁ、食べようと思うと、七海が「トイレに行きたい」と言い出す。トイレに連れて行って帰ってきたら、冷めている夕食。

「付添人にはあり余る時間がある」と思っていた認識を、「付添人に求められるのは常にスタンバイ」という認識に変えるのには、苦労しました。持ち込んだ大量の本を、そのままページもめくらないで持って帰る虚しさと手間と荷物の重さったら。

しかしまぁ、季節のよさも手伝って、あまり着替えをせずにすみ、また入浴せずとも不快にならずに過ごせたのは幸いでした。

と言いつつも、1週間も入浴せずに過ごしていると、さすがに気持ちがどんよりとしてくる。

同室だったおばさんから、近所にスーパー銭湯があることを聞き、1週間が過ぎたころ、七海が寝たすきに抜け出し、ようやく入浴を果たしたのでありました。あ~、1週間ぶりに、しかも温泉に! つかった時の幸せったら。 極楽、極楽。 この入院生活の中で一番、幸福を感じた瞬間でした。

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downwardright 入院生活中に、外泊して臨んだ卒業式

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そういう意味でも、いつまでも忘れられない卒業式となることでしょう。

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downwardright 手術を担当してくれたドクターと記念撮影。
  若いけれど、とても頼りになるドクターでした。

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入院生活を締めくくるにあたり、入院生活中に知ったトルストイの一文を記しておきたいと思います。

「忍耐と時間、この二人の戦士ほど強いものはない」(『戦争と平和』)

どのような局面にも通用する言葉かと思いますが、入院生活はまさに、忍耐と時間。

忍耐強くこの状況を耐えるのみ。時間が経てば病人は回復する。時間が経てばすべては終わる。

この入院生活で、少しは私の忍耐力も・・・、と期待したいところですが、そんなのはきっと、「のど元過ぎれば・・・」 なんだろうなぁ~。

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