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2016年4月30日 (土)

『アフターダーク』

七海が退院して1か月。
術後の回復も順調で、5年生になって毎日、元気に登校している。

downwardright 「5年1組になったよ」

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downwardright 頭の上にラバーダック、その上にPLタワーの図@ずれずれだけど!

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こどもは、その日その日をめい一杯生きている、充実して過ごしている、ように見える。小学生くらいまでは、そんな風に過ごしていたのかなぁ~、自分も。

大人の方は、毎日濁流に流されるがごとく、日々の仕事と雑務とルーティンでもう、アップアップである。

あー、ちょっとゆっくり立ち止まりたい。
ゆっくり立ち止まって、ゆっくりものを考えたい。
教える一方のアウトプットではなく、自分の勉強がしたい。

4月からまた新たに共同研究に参加したり、新年度の科研の研究が始まっている。それらの研究に対して、ひとつずつゆっくり考えて、じっくり取り組んでいきたいのだけど、日々の業務と家事に追われて、あっという間の1か月。

ゴールデンウィークに入ってやれやれ一息、と言いたいところだけれど、大してゆっくりできる期間でもない。

普段は、「授業がある」&「七海が家にいない」
連休は、「授業がない」&「七海が家にいる」

これは、総量からすればだいたい同じことで、ゆっくり自分の時間がもてない、ということに変わりはない。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


そんな日常の中で、ひとときだけ「ゆっくり」できるのは、お風呂から上がって寝るまでの間の、ほんの短い読書の時間。たぶんその時間をもつことで、一日のリセットがなされて、ようやく精神の均衡が保たれているような気がする。

で、現在読んでいるのは、『アフターダーク』@村上春樹

20160430afterdark


全く興味をもてなかった村上春樹だったけど、ブックカフェでたまたま読むことになった 『1Q84』 から、オセロの駒がひっくり返るように、・・・ いや、イメージとしては、ドミノ倒しのドミノが、そこから逆に倒れていくように? 過去の作品へとさかのぼって読むことになってしまっている。

まぁ、それほど 『1Q84』 が私にとってはインパクトの強い作品だったということですが、それに加えて、NHKラジオの 『英語で読む村上春樹』 を聴くに及んで、村上文学に対する理解が深まった、というのもある。

で、『アフターダーク』 というのは、ある深夜から明け方までの間の出来事が書かれている、まぁ、なんとも不思議な中編小説なんですが、この 『アフターダーク』 という題名は、小説の中に出てくる、タカハシという青年が語る、ジャズの曲名から取られている。

タカハシくんは、大学のジャズバンドに入っていて、トロンボーンを吹いているのだけど、なぜトロンボーンを吹くことになったのかというと、

「中学生のときに、中古レコード屋で 『ブルースエット』 っていうジャズのレコードをたまたま買ったんだよ。古い古いLP。どうしてそんなもの買ったのかなあ。思い出せない。ジャズなんてそれまで聴いたこともなかったからさ。でもとにかく、A面の一曲めに 『ファイブスポット・アフターダーク』 っていう曲が入っていて、これがひしひしといいんだ。トロンボーンを吹いてるのがカーティス・フラーだ。初めて聴いたとき、両方の目からうろこがぼろぼろ落ちるような気がしたね。そうだ、これが僕の楽器だって思った。僕とトロンボーン。運命の出会い」 (p.32)

と言う。

ここまで読んだら、『ファイブスポット・アフターダーク』 というのがどんな曲なのか、大変気になる。

それで、YouTube で検索して、「あぁ、聞いたことがあるなぁ」と思うほどの名曲だったということを知るのですが、それ以上に驚かされたのは、そこに書かれてあるコメントの数数でありました。

282あるコメントの、ほぼすべてが 「Murakamiを読んでここへきた」 というもので、ほぼすべてが外国からのコメントなのでした。

「村上春樹は世界中で読まれている」、「村上は世界文学だ」 と言われているのは重々承知しているつもりでいましたが、それをこんな形で、まさに 「目の当たりに」 するとは。

『アフターダーク』 という小説の不思議さと相まって、時空を超えた奇妙な体験でありました。

YouTube: Curtis Fuller - "Five Spot After Dark"

そんなわけで、新緑の光がまぶしいゴールデンウィークですが、ちょっと憂鬱な気分のままに、たぶん過ぎていくであろう予感を残しつつ。

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コメント

七海ちゃん、手術の後どうしてるかなーと心配していましたが、元気な様子で良かったです!もう5年生なんですねΣ(゜Д゜) 早いっ!そりゃ、遠くのおばば(またはビンゴの先生)も歳とるわけですわ…。
GWとはいえ、母親業は年中無休ですもんね。私、全世界のお母さん達を心から尊敬します。更には、実の子に加えて大きな子供である学生さんに心血を注ぎながら、研究にも邁進なさるシスターJunkoさま。素晴らしくて素敵です(*´ω`*)
「Five Spot After Dark」、朝から聴かせていただきました。ジャズを聴くと心がなんだかゆったりしていいですね~♪そしてハルキストの皆さんのコメントも拝読。そんな村上春樹作品をいまだに読んだことがない私は、「スター・ウォーズ」も観たことがありません。読んだら、観たら、たぶんハマるのでしょうが、ハマると睡眠時間を削って没頭してしまうので、老後の楽しみにとっておきます(^_^;) では、楽しいGWを♪

club シスターのせぽんさま

たぶん東京から? コメント、ありがとうございます heart04

「世界各国料理パーティー」? のご様子、大変楽しく、というか、おいしそうheart02
って、拝見しておりました。

最近は、シスターの大小さまざまなイベント参加エントリー記事を眺めては、楽しみを「おすそ分け」してもらっております note

そうなんですよねぇ~、めったに人のことを「うらやましがらない」私なんですが、ここでは言わせてくださいsign01

最近の「うらやましい」ベスト2は、シスターのせぽんさまと、サバティカルでロンドン滞在中のシスターImani せんせい note です scissors

お二人には、私の分まで、国内外を飛び歩いて、楽しんで(or 研究して)もらいたいと思ってます。なので、またいろいろとご報告、お願いしますね heart04


> 実の子に加えて大きな子供である学生さんに心血を注ぎながら、

ありがとうございます。そういっていただけると、ちょっと報われる気持ちになります heart04

が、最近つくづく思うのは、こちらがどれだけ手間をかけようが、心血を注ごうが、育つ子は育つ、できる子はできる(逆もまたしかり)なんだ、ということです。私にできることなど、ほんの限られたことしかないなぁ、と・・・。

まぁ、いわんや「子育て」をや、ですけどね sweat02


> 「スター・ウォーズ」も観たことがありません。読んだら、観たら、たぶんハマるのでしょうが、

「スター・ウォーズ」ですか! それは私も観たことがないですねぇ~。観たらハマるでしょうかね?

村上春樹は、どうでしょうかねぇ?
まぁ、確かに 『1Q84』にはハマったんですが、その他は、ハマるというよりは、むしろ「なんなんだろう、これは?」という感じで読み進めているような・・・。

たぶん、村上作品というのは、こちらが、外に向かって元気に羽ばたいて「いない」ような時にしっくりくる、というか、何か「内向き」な気分の時に、合うような気がします。

そういう意味では、私も早く、村上作品から「解放されて」、国内外を飛び回りたいなぁ、と思っていますが rvcar dash airplane soon

Likizo njema shine


そうなんですよね、Murakami!!!
私もつい先日、スェーデンにいる義兄から、息子からすすめられて読んだけど良かったよ、読んだかなって2冊すすめられたんです。日本より外の方がブームになってる気がします。

七海ちゃん、元気に学校に戻れて良かった。しかし、早い、5年生!
今日は日曜日、我が家にもちっさいのと大っきい子どもが家におります。

club Mama Miyuri note

まぁ、なんと、スェーデンのお義兄さまからすすめられて、ですか sign01

やっぱりワールドワイドな Murakami sign03
お義兄さまのお勧めの2冊って、なんだったんでしょう?

確かに、日本より外のほうが「ブーム」って感じなんでしょうね。
ジャポニスム時代における浮世絵とか、現代のアニメとか、もちろん、日本でも流行ってはいるけど、その「良さ」が「外」の方に強く認識されるというか、アピールするというか。 まさに、Murakami もそういう「日本文化」の一つなのでしょうね。


> 今日は日曜日、我が家にもちっさいのと大っきい子どもが家におります。

洋の東西を問わず Pole sana でございます(ちがう?)

こちらは、今日5月2日の平日を挟んで、明日からまた3連休でございます。自分にPole sanaな気分でございます coldsweats01

あ、ところで、ご実家のご両親様親戚の皆様、ご息災でいらっしゃいますか? 徐々に分かってきた被害の状況に、こちらもみな心を痛めております。Mama Miyuri も気がかりなことが多いことかと・・・。
Poleni sana.

被災された方々の心の平安と神の御加護をお祈りするばかりです。

「うらやましいベスト2」のひとり、おかげさまでロンドンで楽しくやってますlovely
これもひとえに理解ある同僚に恵まれたおかげです m(_ _)m Asante sana!
出発前には(図らずも、ですが)ななみちゃんに会えて、術後の元気な姿を見られてよかったですheart01 5年生も楽しいといいねnote
イギリスでもどこの本屋さんにもMurakamiが並んでます。私も25年くらい前に、あるきっかけでこもりちゅと同じく村上春樹を過去にさかのぼってだ~っと読んで、それからは新作を心待ちにして発売日に必ず買って読むようになってたんだけど、実は『1Q84』だけ読んでないのよね(と書きながら、同じことを以前にも書いたような気がしてきた。ま、いいか)。ちょうどすごく忙しい時期だったから「今は手を出すな!」と自分に言い聞かせてたら、そのまま機を逸したというか…。買ってはあるんだけど。

club Imani ちゅ note

ロンドンからコメント、ありがとうございます heart02

「うらやましいベスト2」のおねえさまがたのご活躍、写真などで大変楽しまさせていただいておりますshine

先日も、おとぎの国のような幻想的な森の風景!
すばらしかったですね clover

あ、そうそう、ルーツさんが写っている写真をみて、思わずそこにコメントしてきたんですが、科長になられて大変お忙しいのね! あっちもこっちも役職で、Poleni
sana だわ。なかなか会えなさそうだけど、よろしくお伝えくださいね kissmarkheart04

> イギリスでもどこの本屋さんにもMurakamiが並んでます。

やっぱりそうなのね。ほんと、スゴイです。

> 実は『1Q84』だけ読んでないのよね

そうそう、そんな話、昔聞いた覚えが。
でも、あれって超長編だし、確かに、忙しい時は手に取ることがためらわれるよね。

きっと、人の出会いと一緒で、読むべき時が来れば読むことになるような・・・ book

Enjoy your staysign01

今、facebookのコメント読んだ。ありがとう!
こもりちゅのコメントに気がつかなくて、ここのコメントを読んでfacebookを見てみたら、なぜかこもりちゅのコメントが「非表示」になってたweep ごめんなさい!! なんでだろ。
ルーツはほんとに忙しそう。でも「前は週に1日か2日は家でゆっくり仕事する日にしてたけど、今はいつも大学にいなきゃいけなくなった。でもこれはこれで楽しいよ」とか言ってる、ほんとにいいヤツ。ルーツに(いつ会えるかわからないけど)こもりちゅからのたくさんのメッセージ伝えるねheart04

pc Imani ちゅ pencil

わざわざこちらの方にも再コメントありがとう sign01

ルーツさんの写真を見ると、ほんと、いつも「いいヤツ」って感じがするよね heart02
で、思わず、「たくさん」のsalamuを言いたくなってしまったわ。
でも、「昨日はローマ、明日はライデン」なんて、いくら好きな仕事だからと言っても、体、心配ねぇ。
「気持ちは若くても、体はもう若くないんだから、polepole でね!」って伝えてね。って、また! メッセージを伝えたくなっちゃう coldsweats01

ネイビーのコンバースで、ロンドンを闊歩してね。Enjoy note


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